1人1台端末授業での更なる可能性-先生からの実践ご報告 (LISN No.193 GIGAスクール構想と学校図書館)

GIGAスクール構想における授業では、多くの学校で試行錯誤を重ねながら1人1台端末の活用が進められ、さまざまな事例報告が見られるようになりました。一方で、活用の仕方だけではなく、通信環境、支える人材、情報モラル教育など、これまで以上に注目される課題においても新たな可能性の模索が続いています。
この度の特集で、一部ですが教育現場での取り組み、また連載では「読書バリアフリー法」にふれていただき、改めて「いま、何をするか」考える機会となりましたら幸いです。

ブックトラックや新聞を活用した展示 ©キハラ株式会社
LISN 193号©キハラ株式会社

特集では、以前より継続して学校図書館を授業に活用されている先生にご執筆いただきました。2020年4月に既存の小学校と中学校が統合された、兵庫県姫路市立豊富小中学校の後期課程国語科 教諭 井上氏より、開校から3年間の活動をもとにGIGAスクール構想と学校図書館での授業や、学びの様子、滋賀県長浜市立木之本中学校 教諭 丸本氏より、教育や学校の現場におけるICT環境の移り変わり、学校図書館での授業の変化や先生と学校司書の方との情報共有における工夫などをお届けます。

また、メディアなどでもさまざまな角度から取り上げられる情報モラル教育に関して、子どもたちの側にいる大人として知っておきたいこと、注意していきたいことなどをご執筆いただいています。情報教育がご専門の和歌山大学教職大学院の豊田氏からは、情報モラル学習用教材のご紹介、GIGAスクール構想における情報モラル教育の考え方、そして法言語学をご専門とする堀田氏にはインターネット上のことばでのやりとりに潜む危険について、使う立場と受け取る立場での工夫や考え方などをお届けします。
専修大学野口氏の連載「『誰一人取り残さない』図書館を目指して」、第2回は「読書バリアフリー法」について行政や図書館の取り組みなどをご紹介いただいています。ご自身の図書館での実践の見直しの際などにお役立てください。

スタンドルーペZ-37RL① ©キハラ株式会社
スタンドルーペZ 37RL ①©キハラ株式会社
スタンドルーペZ-37RL② ©キハラ株式会社
スタンドルーペZ 37RL ②©キハラ株式会社

資料紹介は、藤島隆氏著の「ほっかいどう図書館物語 明治・大正期 1868-1926」です。これまで著者が目にされた資料を基礎として、一つ一つの事柄をできるだけ多くの史料にもとづいて辿り、明治・大正期における北海道図書館の全貌を明らかにされています。
製品紹介では、LEDの採用により、ちらつきがなく長時間の使用でも疲れない、アームやレンズ部分が軽量で操作が楽にできるスタンドルーペをご紹介します。

LISN193号(2022年9月)
特集 「GIGAスクール構想と学校図書館」
井上 佳尚(兵庫県姫路市立豊富小中学校 後期課程 国語科教諭)「香りと共に歩むGIGAスクール構想―兵庫県姫路市立豊富小中学校」
丸本 高祥(滋賀県長浜市立木之本中学校 教諭)  「新しい時代のICT環境における本校の学校図書館活用・授業づくり(理科)―滋賀県長浜市立木之本中学校」
豊田 充崇 (和歌山大学教職大学院 教授)「GIGAスクールにおける情報モラル教育」
堀田 秀吾 (明治大学 法学部教授)「ことばから見た『いじめ』」
連載 「誰一人取り残さない」図書館を目指して
野口 武悟(専修大学 文学部教授)「第2回『読書バリアフリー法』」を知って、生かす
資料紹介「ほっかいどう図書館物語 明治・大正期 1868-1926」
製品紹介「スタンドルーペ Z-37RL

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